オーストラリアのウエストパック銀行の株を買いました
アパトサウルスです。
オーストラリアのウエストパック銀行の株が1株20ドル以下になったので購入しました。ここ最近のチャートは次のような感じです。
このくらいの価格になると、配当利回りが10%を越えます。100ドル分株を買えば1年で10ドルの利子が付くわけです。10年保有すれば元が取れます。
ただ、株価が下がるには理由があるわけで、以下のようなニュースを見つけてしまいました。
どうも、業績があまりよろしくないようで、自己資本比率が下がっているそうです。
ここ3年のチャートです。
2018年後半からずっと株価が20ドル前後をフラフラしています。ウエストパック銀行の歴史は古く創業は1817年です。リーマンショックも乗り越えたわけですし、、、。大丈夫だといいなぁ。
さて、ウエストパック銀行はオーストラリアの会社で、株式はオーストラリアの市場に上場されており、オーストラリアドルで取引されています。
僕はSBI証券で外国株口座を開いています。米ドルで米国株しか取引していません。では一体、僕はどうやってオーストラリアの銀行の株を米ドルで購入したのか?
答えはADRです。(ようやくタイトル回収)
ADR(米国預託証券)とは?
簡単に言うと、アメリカ以外の国の株式を米国株と同じように米ドル建てで、アメリカ証券市場で買えるようにした株のことです。
ADRとして発行されていれば、アメリカ証券市場にアクセスできる証券会社(SBI証券や楽天証券など)から、外国株口座経由で米ドルで売買できます。もちろん、利用する証券会社がその銘柄を扱っていることが前提ですが。
投資家にとってADRのメリットは大きく2つあります。
1つには現地通貨を準備しなくても、米ドルでオーストラリアやシンガポールなどの株式を購入できることです。ただし、ADRとして発行された銘柄だけです。ご注意ください。
2つめは株式売買に伴う二重課税がない場合があることです。アメリカの株を売買したり、株を所有している会社から配当金を受け取ると10%の税金を取られます。つづいて、日本政府からも20%税金を取られます。アメリカのA社の配当金が100あったとしたら
100 x 0.9 x 0.8 = 72
という具合に72まで減ってしまいます。
イギリス、オーストラリア、インド、シンガポールのADRは現地徴収がなく、支払うのは日本の税金だけですみます。アメリカには何十年にも渡って高配当を支払ってくれる企業がいくつもあります。しかし、二重課税によって旨みが減ってしまうのです。ある程度、確定申告で取り戻すことができるそうですが、正直面倒くさいです。
おすすめのADRは
僕のおすすめはイギリスの製薬大手 グラクソ スミス クライン (GSK)です。1株40ドルを切ったら購入しようと思っています。
イギリスはEU離脱にともなうゴタゴタのためポンドが急落しています。それに引きずられるような形で企業の株価も下がる傾向にあります。結果、優良企業の株が安く買えるチャンスが到来しつつあります。配当利回りも上昇する傾向にあるので、高配当狙いの方にもおすすめです。 現在(2019年8月末)から2019年10月にかけて、イギリスのADRがおすすめだと思います。
日本から購入できる、イギリスのADRにはどのような銘柄があるのでしょうか?次に列挙したのは、僕が利用しているSBI証券で購入できる、イギリスのADR一覧です。
イギリスADR一覧表(SBI証券で取り扱いのある)
ティッカーのリンクはGoogle ファイナンスに飛ぶようにしています。チャートや配当利回りをすぐに確認できます。
ティッカー | 銘柄 | 事業内容 |
AZN | アストラゼネカ | 英国の総合製薬会社 |
BCS | バークレイズ | 英国の大手金融グループ |
BP | BP | 英国に本社を置く石油メジャー |
BT | BT グループ | 英国の通信サービス会社 |
BTI | ブリティッシュ アメリカン タバコ | 英国のたばこ企業グループ持株会社 |
DEO | ディアジオ | 英国の高級アルコール飲料メーカー |
GSK | グラクソ スミス クライン | 英国の総合製薬会社最大手 |
HSBC | HSBC ホールディングス | ロンドンに本店を置く世界的総合金融グループ |
IHG | インターコンチネンタル ホテルズ グループ | イギリスに本社を置くホテル運営会社 |
MFGP | マクロフォーカス インターナショナル | 英国でソフトウェアの開発、製造、販売、保守を手掛ける会社 |
NGG | ナショナル グリッド | 英国でガスの供給を手がける公益事業会社 |
PSO | ピアソン | 教育事業とメディア事業の子会社を傘下に持つ英国の持株会社 |
PUK | プルデンシャル | イギリスに本社を置く保険会社 |
RBS | ロイヤル バンク オブ スコットランド グループ | 英国の大手金融グループ |
RDSB | ロイヤル ダッチ シェル B | 原油の探査、採掘、生産、精製を手掛ける多国籍企業 |
RIO | リオ ティント | 英国、豪州を拠点とする国際鉱山会社 |
SNN | スミス アンド ネヒュー | イギリスの先端医療機器メーカー |
UL | ユニリーバ | 英国の消費者向けブランド品、パッケージ品のメーカー |
VOD | ボーダフォン グループ | 英国の音声・データ通信をはじめとする移動通信サービス会社 |
ADRのデメリット
本国では株式上場を続けていても、アメリカでの上場をやめてしまう、すなわちADRを廃止してしまう企業がでてくる可能性があることです。
イギリスにBTグループという会社があります。イギリスの大手電気通信会社で、日本で言うNTTのような会社です。SBI証券からADRとして購入できます。先日、1株10ドル以下になったので、10株買いました。その3日後に、含み損が出ていましたが、全て売り払いました。2019年9月23日にBTグループのADRが廃止されることを知ったからです。
僕はイギリスの公的インフラの一角を担う、BTグループが倒産する可能性は低いと考えます。例え、ブレグジットに伴う混乱で株価が低迷したり配当金が減ったとしても時間が経てば復活すると考えていました。けれども、ADRを廃止されるとなると話は変わってきます。SBI証券からはポンド建てでBTグループの株を買うことはできないのです。
結論
投資の世界に絶対はない。ということですね。勉強になりました。
とはいうものの、イギリス株が狙い目であることは変わりませんので引き続き、イギリスADRの動向を注視していきたいと思います。
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