「本」世界経済の三賢人 バフェット・ソロス・ボルカー

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概要

「世界経済の三賢人。バフェット・ソロス・ボルカー」という本を読みました。僕は1年前からささやかながら個人投資を始めたわけですが、投資家について書かれた本を1冊も読んだことがありませんでした。先日、図書館に行った際にこの本が目に付いたので手に取ってみました。2009年に出版された本です。
本書では、ソロス・バフェット・ボルカーの3人について、その生い立ちからはじまって投資手法(あるいは仕事ぶり)、直近の様子までをわかりやすく簡潔にまとめてくれています。直近といっても本書が出た2009年の状況ですが。
僕はソロスとバフェットの章しか読んでいません。投資家にしか興味がなかったからなのですが、2019年になって今更、ボルカールールの詳細を知っても、ということもあります。

ソロス

ソロスが凄腕なのは知っていました。ポンド暴落の仕掛け人なんてニュースもありました。あのときは随分な悪人だと思いました。本書によると、ポンド暴落のとき、結果として、ソロスはイギリス経済を助けたんだそうです。興味深い話です。
ソロスは短期の売買で利益を上げていくタイプです。独自の才能としかいいようのない手腕で株式、債券、先物と扱う商品を問わずに売買を繰り返し巨額の利益を生み出していきます。ソロスは取引を自社の従業員にやらせて自分は監督のポジションに座っているのだと勝手に思っていましたが違うんですね。全盛期のソロスは全てを自分が決定して実行する。ソロスの会社の業績=ソロス本人。まさにこういう状況だったんですね。
凄いなーとは思いますけれど、素人で一般人である僕が参考にできることはないですねー。

バフェット

バフェットといえば株の長期保有をすることで有名です。投資家ではあるが、そのスタイルは慎ましやかで、ソロスは元より一般のヘッジファンドと比べてもはるかに善人という印象を漠然と抱いていました。
全然そんなことはなかった。
ソロスほどではありませんが、バフェットもそれなりに、売買を繰り返してポートフォリオを組み替えます。時間をかけて積み立て投資をしていくこともあるけれど、目をつけた会社の株は一気に購入しています。特に初期の頃は特定の株に比重が偏ったポートフォリオを形成していたりします。それも、みんなが目をつけていない会社の株を買っています。一般人が初期のバフェットの投資スタイルを真似ても確実に失敗したんじゃ無かろうかと思いました。

物言う株主 バフェット

恥ずかしながら、バフェットが買収した会社の経営に口を出しまくる投資家であることも知りませんでした。昔、村上世彰という元官僚の方が運営する村上ファンドというのがありました。株を買い占めて会社の経営権を握るのです。随分と強引なことする人だなと思ったのですが、彼がやっていたのはバフェットの真似だったんですね。
バフェットは独自の眼力で伸びしろのある会社や不当に評価の低い会社(株価が低い)を見つけ出して株を買い占めます。経営権を握るためです。凡人から見れば、直感で仕事をしているように見えるのでしょうが、バフェットの見立ては、実際は正確で膨大な調査に裏付けされているわけです。決して直感ではないですね。それを実現しているのがバフェットのずば抜けた才能であることは真実ですが。
バフェットは乗り込んだ会社に対して厳しい条件を突きつけます。社員の給料や特典を減らして恨まれることもあります。一方で、本人は株の配当を増やさせたり、巨額の役員報酬を要求したりします。けれども、しっかり会社を建て直しているのは凄いですね。失敗もないわけではありませんが。もしかすると、アメリカ企業の役員報酬が高いのはバフェットが物言う株主として、役員報酬をつり上げたせいかも知れません。
ソロスがあくまで金融商品の売買で利益を得ているのに対して、バフェットは買収した会社が自分に利益をもたらすことを目指します。どちらも偉大な投資家ですが、その手法は対照的ですね。
追加で余談です。村上ファンドの話ですが、村上さんに自分なりの見識があれば、日本において放送局に買収を仕掛けることがどれほど向こう見ずなことか判断できたでしょうし、村上ファンドは今でも続いていたかも知れません。安易に海外の偉人の真似をするな、という教訓でしょうか。

まとめ

ソロスが頻繁に売り買いを繰り返すのは知っていましたが、バフェットもそれなりに売り買いしてポートフォリオを組み替えていました。
僕は、バフェット流投資というと、有望で高配当の株に長期にわたって投資することで利益を出すという、慎ましやかな投資手法だと思っています。
が、バフェット本人は全然そんなことはありませんでした。ソロスにしてもバフェットにしても、企業からすれば恐ろしい投資家であることに違いはないです。
最後に、本書は、読みやすく、簡潔にまとまっていて何よりも面白かったです。いい本です。難点を言えば情報が古いことでしょうか。

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